【レポ】新宮~川湯~大塔林道~鮎川~朝来ツーリング

2009.10.25 土 曇りのち雨 
●お写真はここ↓
 新宮市にあるめはり寿司専門店、めはり屋のめはり寿司です。
 交通量の多いR168を北上します。
 柱状節理の山肌が。
 滝が見えました。
 梁が見えますね。落ち鮎を取るのかな。

 広大な大陸の川のような熊野川です。
 水が澄んでいてきれい。
 やっと川湯温泉まで来ましたよ。ちょうど重機が入ってシーズン恒例の仙人風呂の開設準備の真っ最中でした。

 本宮から山奥に入っていきます。段々と林道の雰囲気になってきました。
 今日のお供。パナソニックのランドナーです。
 クリのイガが落ちていました。踏んづけるとパンクしそう。
 本宮側最後の集落の平です。
 ここから先は人家ゼロ。後十数キロ人家なし。
 手掘りのトンネルがチラホラと。
 面白い名前の林道だな。(*^^*)
 紅葉し始めていますね。
 またもや、手掘りのトンネルです。

 台風で路肩がやられているな。

 マニアにはたまらないこのダート区間。


 険しくなってきて、そろそろ乗っていくのもしんどくなってきたよ。
 霧がでてきましたな。
 もうちょっとで峠かな。





 とうとう峠の大杉トンネルです。これを抜ければ下るのみ。

予定どおり、始発の電車の人となり、一路新宮市をめざす。
きのくに線は、各駅停車に乗るのは、一年ぶりくらいか。

高校生くんやら、老婆やら、時々乗り込んでくる。ここ、紀伊日置を過ぎると一気に乗客がバタバタと降りてしまい、ほぼ、車両には、オイラともうひとりくらいになる。例の高校生くん、盛んに窓に写った自分の顔を見ては手でせっせと上目ずかいに髪の毛のお手入れに余念がない。向かい席の老婆は、23歳のころのドライブの時の写真が偶然出てきたのよ、とかで大騒ぎになっている。

定刻どおり、電車は、新宮駅のホームに滑り込んだ。懐かしい駅の雰囲気。以前は、ソロで、自転車はレンタサイクルで駅前のビジネスホテルに陣取り、余裕の旅人だった。

今回は、日帰り。なので、気が急いてしかたがない。何せ、到着時ですでに11時なのである。これから腹ペコのオイラは、自転車を預けてあるクロネコを探す。ちゃっかり携帯に地図を転送しておいたので、難なく見つかる。事務所前にて速攻組み立てる。15分ほどで完成し、走り出す。空模様がどんよりで気分がいつもと違って乗らない。もし、降り出したら、即中止して帰っていただろう。

さて、新宮名物のめはりずしを食べるため、めはり屋に寄る。前に一回来たことがあるので、すぐ見つかった。相変わらず、賑わっている。520円の4個入りを食べ、写真を撮っておく。

さ、まずは、川湯温泉と。ここは、来月、我がクラブODKでキャンプがある場所。写真でも撮っておくか…。
途中、川湯の手前、10キロほどで突然アクシデントが発生した。というのも、コケが生えた路肩に車輪を取られ、側溝に自転車ごと落っこちたのである。後続車の運ちゃんは笑っているに違いない。このとき、とっさに右手をついてしまった。これが後ほど悲劇となるとは…。

さて、気を取り直し、出発。すぐに道の駅、熊野川へ到着。ここにもめはりずしの売っているかーちゃんの店というのがあるが、さっき食べたのでパス。SOYJOYをちぎって頬張ばり、ミネラルウォーターを飲む。

川湯に1時間ほどで到着した。案外新宮からは楽勝だ。もっとかかるかと思ったが…。

木魂の里キャンプ場はガラガラだ。日曜だというのにテントがまったくない。その原因がわかった。先の川湯の仙人風呂が目下急ピッチで仕上げの工事中であって、温泉は使えないのである。それでか、ガラガラだったのは。

ここも作りかけの仙人風呂を写真に撮る。

さて、最後の集落、平に着く。バス停がポツンと一つあるだけ。家もまばらだ。ここから先、峠を越え、人家があるまで30キロほどは無人地帯なのである。気を引き締めてペダルを踏む。まだ、勾配もそれほどではなく、センターギアで鼻歌まじりにのんびり行ける。

後ろから爆音を響かせたオフロードバイクに追い抜かれる。お互い手をあげる。二人組だった。

神社を過ぎるといよいよ、ダートが始まる。これでも昔に比べれば、道の質はよくなっている。昔は、こぶし大のゴロゴロ道で車でも難儀したほどだ。ここが舗装されると和歌山に残る未舗装道路はわずかとなるため、非常に貴重な区間なのである。

所々、紅葉が始まっている。シャッターを押しまくる。時々、霧雨が舞うようになる。寒いんだろうが、息があがって体が火照っているため、寒さをまったく感じない。峠手前1キロから舗装が始まった。この峠には道標がないため、味気ない。あれば、愛車をもたせかけて一枚撮るのだが…。トンネルになっている。大杉トンネルという。中は明かりがまったくなく、真っ暗。正直怖いので歌を大声で歌いながらバッテリーライトの頼りない光でくぐり抜けた。さ、眼前に太平洋の彼方に続く山々が…。と言いたいところなんだが、トンネルの向こう側は雨である。かなり降っている。急遽買ったポンチョを着るかどうか。切ると風でパタついてからむため、危ない。何にもなしで一気に乙女の湯まで走ることにした。ほとんど下りばかりなので、快調だ。もっと明るければ飛ばせるのだが、雨で滑るので、ブレーキ引きっぱなしである。それでもすぐスピードが出て危ない。転落すれば一巻の終わりだ。

安の集落までやっと降りてきた。すでに時計は4時半を回っている。この時点で明るいうちに上富田に着くのは無理と判断。温泉入った後はのんびり蛍の光でナイトランとすることにする。

乙女の湯は地元嗜好の温泉。入っている人も地元人ばかり。500円だった。記念にタオルも買う。

ゆっくり浸かったので、冷えきったダウンヒル後の体は快調となった。また、小雨がパラつくが、走り出す。しっかりバッテリーライトを点灯した。LEDはさすがに明るい。しかも負荷もないし、楽ちんだ。しかし、ここから先地獄が待っていようとは…。

さて、その地獄はすぐ始まった。地図に等高線が乏しいため、距離はたいしたことないと思ったのだが、実際は、壁のような坂が立ちはだかり、足がツル一歩手前。とうとう最高地点の手前1キロほどからは押し歩きとなった。真っ暗なのに不思議と恐怖感はない。それより、地球や宇宙との不思議な一体感を感じてしまうw。虫の泣き声だけが響き渡る静寂。時折すれ違う車の人は明らかに常軌を逸した変人がこの夜に山越えを、と思っただろう。

ここのトンネルを抜けると鮎川まで一気に下りだ。さっきまで息も絶え絶えの体に冷えた風が心地よいったらない。ドロップバーの下を握り姿勢を低くして滑走した。10分ほどで鮎川に到着した。驚くほど自転車は下りのスピードが早い。ここが登山にはない快感だ。これだから峠越えは止められない。峠のこっち側と向こう側。越えると違った景色が広がりワクワクする。峠越え専用の自転車設計を密かに練っているが、この話はまた後日にw…。

R311は改修されてほんとに快適な道になった。あっという間に上富田のクロネコに着いた。ここで、いつものように帰り支度のため、自転車を袋づめにする。作業の途中、大型トラックがすぐ横にバックしてきた。すいません、邪魔をして、と挨拶すると、この運ちゃん、珍しかったのか、あれこれ、自転車を見て質問してくるのでこっちも答えてしまう。どこまで帰るの?という話になったので、紀の川市です、と言う。もし、電車ないようなら、あっち方面へ行くから途中まで乗せてってあげるで、と親切にも言ってくれた。丁重にお礼を言い、朝来駅にて時刻を確認したら、ちょうど電車があるらしく、これに乗る。乗る前には、コンビニでしっかり食料を買い、無人駅にて食う。田舎には、コンビニはあっても日曜に開いているような定食屋はまずない。ここもそうだった。あっても19時ともなるともう閉まっているのが普通だ。

19時の列車に乗り込み、これから各駅停車をいくつも乗り換えながら、自宅まで戻った。家に着いたのは、23時だった。


その後のオチがこの右手の痛みでその経過は今日書いた通りだ。骨折していなくてホッとしているところである。

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