枯渇する部品の続き…。スポークの話。

前に伝統的なツーリング車を組み立てるのが部品の枯渇により困難になってくる、というような内容の記事を書いた。アクセス数が伸びており、驚いている。みなさん、こうした愛好者の方は少なからず、こうした危機感を持っているのかな、と思った次第。

で、つらつらと考えてみると、一番枯渇というか供給が絶たれそうなのが、実はスポークではないのか、という結論。というのも、今時はみな完組ホィールばかりで手組でスポークから組み上げるのがない。私など、昔人間でいつもの6本どりイタリアンで組んだりしているが、こうしたテクニックを知らない自転車乗りの人もかなり増えた様子。

実は、スポークというのは一本あたりの単価が非常に安い。国産で40円ほど。なので、これをバラ売りするとなるととても商売にはならないと思う。単価が安すぎて儲けにならないのである。

なので大手の通販などでも箱買状態で、セットで100本とかの販売になるが、これも前後ホィールでもそれほど本数を必要としないため、もったいない。そんなに普通のサイクリストは次々にホィールを組まない。もっともやっかいな問題点は、実は、組み上げるホィールごとにスポーク長がみな違う、ということ。数ミリ単位で違うため、これらをすべてストックするなんて酔狂なことをする人はまずいまい。

最近ブームの小径車。小径車の場合、スポーク長が実に短く、特殊なサイズとなるため、普通に探しても販売されていない。オーダーとなる。当然、料金も高い。まだ、受けてくれるからいいが、だめとなると小径車のホィールを組むことができなくなる。

kowaというメーカーからスポークカッターという素晴らしい工具が発売されていて、マニア垂涎である。私も欲しい最優先工具がこれだ。しかし、実売価格も高く、軽く20万円以上するらしい。しかし、もし、この工具があれば、一番長いロングのスポークだけを購入しておいて、後は好きな長さにカットしてネジ切りして完成させるということが簡単にできる。ワタシ的には、カンパの大工具セットより欲しい工具がこれだ。

もうひとつ、ホーザンにも同じようなスポーク製造機があるが、こちらは一本ずつ別にカットしないといけないし、ネジ切りにも時間がかかる。以前、動画で、kowaのスポークカッターの実演を見たが、素晴らしかった。次々にカットされて出来上がるスポークは魔法のようで、見惚れていた。

このスポークカッターがあれば、古いホィールをバラして新しいハブで組み替えたり、ハブダイナモ化したりなどしたい放題である。

願わくは、もう少し販売価格が下がってほしいな、と思う。しかし、所有するには十分な価値がある工具だといえよう。
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