【レポ】周参見駅〜古座駅、古座街道サイクリング顛末記。
2016.2.27 土 晴れ。
予定通り、有料道路をぶっ飛ばし、家から約1時間半にて周参見駅へ到着。本当に昔、列車輪行で行っていた頃に比べると隔世の感がありますな。こうして、古座街道弾丸ツアーは始まりました。
まず、周参見駅横のコインパーキングへ。ここ一回なんと300円! ささっと組み立て、走り出します。
本日のコース。実は、山間部の限界集落コースとなりますため、お昼を食べようにも店なんてありません。ですので、絶対にこのオークワにて弁当を買わないとアウトであります。
それで、今日は奮発して、幕の内弁当を買いました。うまいことに正方形のそれは、私のフロントバッグとちょうど同じ大きさ。( ̄ー ̄)ニヤリ
すっぽりと収まり、バッグの形も整いました。さて、トイレを済ませて行くか…。
まず、最近は、有料道路が田辺より以南に延伸されて、おまけに無料区間とかで、車がひっきりなしにこの静かな山間に降りてくるようになったみたい。ま、それもすぐおさらばで、しばらく行くといきなりの上りが始まります。まだ、脚は余裕。ゆっくりインナーに落とし込み、お尻を引いてのんびり回します。このスタイルが一番いいみたい。脚にこないし、遠距離を走るには、スピードより、この軽いギアでクルクル作戦ですな。
5キロほども坂道を登ったり下ったり。集落が見えますが、廃校の跡でしょうか、運動場がかろうじて、その面影を残しております。木造校舎はそのまま残されていて時間が止まったままのようでした。
しばらく行くと雫の滝という名瀑があります。これ、昔は、地元の人しかしらない秘境だったそうで、串本でタクシーの運ちゃんに聴いてもはぁ?ってな感じだったとか…。
今は、看板も付け替えられ、階段も整備されて、滝壺まで降りられるようになっております。ビンディングシューズでカチカチふらふらと降りて、写真を撮りました。小腹が空いたので、さっき買った栗饅をひとつ食べました。そこへ、男性の写真愛好家の団体がやってきたので、下へ降りたら、滝全部撮れますよー、って教えてあげたら、ぞろぞろと降りて行かれました。(^^)
さて、行くか…。雫の滝からは一気に激坂となります。もう這々の体でえっちらおっちら…。鳴き初めのうぐいすが下手くそなりにも必死に練習しております。もう春ですね。しかし、林間に入ると森林独特の香気に包まれ、空気はピンと張り詰めていて冷たいのでした。指先が冷たいので、さっき脱いだグローブをまた、はめます。
獅子目峠のピークにきました。トンネルは苔に覆われ、雨の多さを物語っております。ここ、古座街道は海からすぐ入ったばかりなのに、その雰囲気は深山幽谷であります。道の両側にびっしりと苔生しており、トンネルもこのありさま。
で、そろそろ、お腹が空いてきております。どっかで昼食を、と思いますが、トイレが心配な私は、とにかくトイレのある場所までは行こう、ということにしました。それで、佐本の集落を過ぎて、七川ダム湖畔の公衆トイレのある公園まで行くことにしました。今津橋のたもとで本日は昼食であります。
この公衆トイレはきれいに整備されていて女子も安心であります。昔は、こういう休憩スポットが皆無だったため、本当に秘境でした。今は安心して走れますね。コンビニがないとなるとトイレが本当に心配ですが、女子もこれなら、来れると思います。
さっきから、カラスが1羽、電線に止まってかぁ~かぁ~と私の弁当をじっと凝視しております。おこぼれに預かりたいと思っているのでしょうが、これ、安易にやると、その次から、観光客がターゲットになりますので、きれいに平らげ、バッグに空の弁当箱を放り込んで終わりです。カラスくん、ごめんね。山の獲物を食べましょうね。(・∀・)
さて、今津橋で休憩し、写真なぞ撮っております。今日は、連日の雨のためか、七川ダムはほぼ満水でした。七川とはよく言ったもので、ほうぼうから、このダム湖に川が流れ込んでいます。要するに川筋ごとに集落が開けており、それぞれ、街道となって紀伊半島全域へ散らばって道が伸びているのでした。これは、サイクリングにとって最高のコースプランが組めるということ。また、地図に新たなマーカー線が入ることになるのです。(^^)
もうすぐ、七川ダムは、桜まつりというイベントがあるのですが、まだ、湖畔の桜は芽吹いておりません。あと少し早かったようです。桜舞い散る季節にここを通り抜けると最高なのですが…。
さてと、次の観光スポットは秘湯の誉れ高き、美女湯温泉です。途中、真砂橋という小さな吊橋を渡らないと見落としてしまいます。美女湯温泉は、なんでも林道工事中に偶然湧きでたということで、そのお湯は硫黄の匂いがプンプンで、源泉廻りには湯の花がびっしりとこびりついておりました。
やっと着いた美女湯温泉ですが、営業は午後の2時からだそうで、電車の時間もあるしで、今回はパス。写真だけ撮りました。
こちらがわの道路は、裏道のようで、車がほとんど来ません。自転車天国。今回の目論見どおり、こうした鄙びた道を求めてやってきたわけですから、本当に感無量であります。
もうちょっといくと三尾川橋を渡って本道に合流です。
ここからしばらくR371を行くのですが、相瀬あたりから昔の本来の旧道が残っていて、そちらには、奇岩が続々とあり、川の風景と合わせて異国情緒のある水墨画のような世界が広がっているのでした。
相瀬は小さな集落で、老婆がクワでのんびりと畑を耕しております。しかし、人がいません。みんな家にこもっているのかな? ま、俗にいう限界集落ですね。
相瀬からしばらく行くと、やがて、古座随一の名勝、一枚岩に出くわします。初めてこれを見た時はびっくりしました。一山全体が一つに岩からなっていて、エアーズロックと同じ感じなのです。しかし、ちょろちょろと生えている松の木などで、水墨画のような雰囲気であります。
夏はここでキャンプしましたっけ。それとカヌー。もう遠い昔の思い出ですが、あれは最高に楽しかったなぁー。
一枚岩には今は、立派な道の駅ができていて喫茶店まであります。なんか、風情が台無しのようで、複雑な心境であります。昔は、道に数本の桜の木があって、人知れず、それを見に行くのが楽しみだったわけです。
一枚岩を後にして、また、旧道探査の始まりです。ここからは、奇岩が多く、見どころの一つです。なんだかガミラス星のような雰囲気の地形もあり、興味津々。グツグツと煮えたぎった溶岩が急に地上へ出てきて、冷え固まったようです。太古の地球の鼓動が聞こえてくるような土地。
奇岩地帯を過ぎると老年期になるようななだらかな山の形が目立ち始めます。この山々には、悲恋の伝説も残る少女峯とか、飯盛岩、などおもしろい地名も付いているので、じっくり鑑賞したい向きには、カヌーがオススメでしょう。だいたい明神橋から下って3時間くらいでした。
いよいよ、古座川も下流域になってきます。水量も多くなり、滔々と流れております。
いよいよ、古座街道も終盤となりました。古座の町が見えてくると、どうしても気になるのが、司馬遼太郎氏の著書、街道をゆくで読んだ、若衆宿の件。これが、建物が残っているっていうので、撮影。洋風なモダンな建物ですが、貴重な文化遺産ですな。
ま、距離はたいしたことなく、約60キロほど。のんびりポタポタリズムでここまでやってきました。駅前に到着すると、輪行準備。もう手慣れたもので、頭陀袋に収納完了!
電車を見ると、まだ、やく2時間もあるとw…。(・∀・)
延々、タクシーの運ちゃんの与太話を聴きながら、コックリコックリと疲れから居眠りする私なのでした。
ま、最終的に一番しんどかったのは、周参見駅。なんと、駅と反対側に停車。なぜ?と思っていると、特急が入ってきて、それの先行待ちだったのでした。おかげで、重たい頭陀袋を引きずりながら、よたよたと跨線橋を渡り、さらに200m先の駐車場まで歩くのが実にしんどく。愛車の重量をこれほどしみじみと実感したことはなかったのでした。
でも、懲りずにまた、次のプランを考えている私なのでした。
(=^・・^=)
●コースです。↓
予定通り、有料道路をぶっ飛ばし、家から約1時間半にて周参見駅へ到着。本当に昔、列車輪行で行っていた頃に比べると隔世の感がありますな。こうして、古座街道弾丸ツアーは始まりました。
まず、周参見駅横のコインパーキングへ。ここ一回なんと300円! ささっと組み立て、走り出します。
本日のコース。実は、山間部の限界集落コースとなりますため、お昼を食べようにも店なんてありません。ですので、絶対にこのオークワにて弁当を買わないとアウトであります。
それで、今日は奮発して、幕の内弁当を買いました。うまいことに正方形のそれは、私のフロントバッグとちょうど同じ大きさ。( ̄ー ̄)ニヤリ
すっぽりと収まり、バッグの形も整いました。さて、トイレを済ませて行くか…。
まず、最近は、有料道路が田辺より以南に延伸されて、おまけに無料区間とかで、車がひっきりなしにこの静かな山間に降りてくるようになったみたい。ま、それもすぐおさらばで、しばらく行くといきなりの上りが始まります。まだ、脚は余裕。ゆっくりインナーに落とし込み、お尻を引いてのんびり回します。このスタイルが一番いいみたい。脚にこないし、遠距離を走るには、スピードより、この軽いギアでクルクル作戦ですな。
5キロほども坂道を登ったり下ったり。集落が見えますが、廃校の跡でしょうか、運動場がかろうじて、その面影を残しております。木造校舎はそのまま残されていて時間が止まったままのようでした。
しばらく行くと雫の滝という名瀑があります。これ、昔は、地元の人しかしらない秘境だったそうで、串本でタクシーの運ちゃんに聴いてもはぁ?ってな感じだったとか…。
今は、看板も付け替えられ、階段も整備されて、滝壺まで降りられるようになっております。ビンディングシューズでカチカチふらふらと降りて、写真を撮りました。小腹が空いたので、さっき買った栗饅をひとつ食べました。そこへ、男性の写真愛好家の団体がやってきたので、下へ降りたら、滝全部撮れますよー、って教えてあげたら、ぞろぞろと降りて行かれました。(^^)
さて、行くか…。雫の滝からは一気に激坂となります。もう這々の体でえっちらおっちら…。鳴き初めのうぐいすが下手くそなりにも必死に練習しております。もう春ですね。しかし、林間に入ると森林独特の香気に包まれ、空気はピンと張り詰めていて冷たいのでした。指先が冷たいので、さっき脱いだグローブをまた、はめます。
獅子目峠のピークにきました。トンネルは苔に覆われ、雨の多さを物語っております。ここ、古座街道は海からすぐ入ったばかりなのに、その雰囲気は深山幽谷であります。道の両側にびっしりと苔生しており、トンネルもこのありさま。
で、そろそろ、お腹が空いてきております。どっかで昼食を、と思いますが、トイレが心配な私は、とにかくトイレのある場所までは行こう、ということにしました。それで、佐本の集落を過ぎて、七川ダム湖畔の公衆トイレのある公園まで行くことにしました。今津橋のたもとで本日は昼食であります。
この公衆トイレはきれいに整備されていて女子も安心であります。昔は、こういう休憩スポットが皆無だったため、本当に秘境でした。今は安心して走れますね。コンビニがないとなるとトイレが本当に心配ですが、女子もこれなら、来れると思います。
さっきから、カラスが1羽、電線に止まってかぁ~かぁ~と私の弁当をじっと凝視しております。おこぼれに預かりたいと思っているのでしょうが、これ、安易にやると、その次から、観光客がターゲットになりますので、きれいに平らげ、バッグに空の弁当箱を放り込んで終わりです。カラスくん、ごめんね。山の獲物を食べましょうね。(・∀・)
さて、今津橋で休憩し、写真なぞ撮っております。今日は、連日の雨のためか、七川ダムはほぼ満水でした。七川とはよく言ったもので、ほうぼうから、このダム湖に川が流れ込んでいます。要するに川筋ごとに集落が開けており、それぞれ、街道となって紀伊半島全域へ散らばって道が伸びているのでした。これは、サイクリングにとって最高のコースプランが組めるということ。また、地図に新たなマーカー線が入ることになるのです。(^^)
もうすぐ、七川ダムは、桜まつりというイベントがあるのですが、まだ、湖畔の桜は芽吹いておりません。あと少し早かったようです。桜舞い散る季節にここを通り抜けると最高なのですが…。
さてと、次の観光スポットは秘湯の誉れ高き、美女湯温泉です。途中、真砂橋という小さな吊橋を渡らないと見落としてしまいます。美女湯温泉は、なんでも林道工事中に偶然湧きでたということで、そのお湯は硫黄の匂いがプンプンで、源泉廻りには湯の花がびっしりとこびりついておりました。
やっと着いた美女湯温泉ですが、営業は午後の2時からだそうで、電車の時間もあるしで、今回はパス。写真だけ撮りました。
こちらがわの道路は、裏道のようで、車がほとんど来ません。自転車天国。今回の目論見どおり、こうした鄙びた道を求めてやってきたわけですから、本当に感無量であります。
もうちょっといくと三尾川橋を渡って本道に合流です。
ここからしばらくR371を行くのですが、相瀬あたりから昔の本来の旧道が残っていて、そちらには、奇岩が続々とあり、川の風景と合わせて異国情緒のある水墨画のような世界が広がっているのでした。
相瀬は小さな集落で、老婆がクワでのんびりと畑を耕しております。しかし、人がいません。みんな家にこもっているのかな? ま、俗にいう限界集落ですね。
相瀬からしばらく行くと、やがて、古座随一の名勝、一枚岩に出くわします。初めてこれを見た時はびっくりしました。一山全体が一つに岩からなっていて、エアーズロックと同じ感じなのです。しかし、ちょろちょろと生えている松の木などで、水墨画のような雰囲気であります。
夏はここでキャンプしましたっけ。それとカヌー。もう遠い昔の思い出ですが、あれは最高に楽しかったなぁー。
一枚岩には今は、立派な道の駅ができていて喫茶店まであります。なんか、風情が台無しのようで、複雑な心境であります。昔は、道に数本の桜の木があって、人知れず、それを見に行くのが楽しみだったわけです。
一枚岩を後にして、また、旧道探査の始まりです。ここからは、奇岩が多く、見どころの一つです。なんだかガミラス星のような雰囲気の地形もあり、興味津々。グツグツと煮えたぎった溶岩が急に地上へ出てきて、冷え固まったようです。太古の地球の鼓動が聞こえてくるような土地。
奇岩地帯を過ぎると老年期になるようななだらかな山の形が目立ち始めます。この山々には、悲恋の伝説も残る少女峯とか、飯盛岩、などおもしろい地名も付いているので、じっくり鑑賞したい向きには、カヌーがオススメでしょう。だいたい明神橋から下って3時間くらいでした。
いよいよ、古座川も下流域になってきます。水量も多くなり、滔々と流れております。
いよいよ、古座街道も終盤となりました。古座の町が見えてくると、どうしても気になるのが、司馬遼太郎氏の著書、街道をゆくで読んだ、若衆宿の件。これが、建物が残っているっていうので、撮影。洋風なモダンな建物ですが、貴重な文化遺産ですな。
ま、距離はたいしたことなく、約60キロほど。のんびりポタポタリズムでここまでやってきました。駅前に到着すると、輪行準備。もう手慣れたもので、頭陀袋に収納完了!
電車を見ると、まだ、やく2時間もあるとw…。(・∀・)
延々、タクシーの運ちゃんの与太話を聴きながら、コックリコックリと疲れから居眠りする私なのでした。
ま、最終的に一番しんどかったのは、周参見駅。なんと、駅と反対側に停車。なぜ?と思っていると、特急が入ってきて、それの先行待ちだったのでした。おかげで、重たい頭陀袋を引きずりながら、よたよたと跨線橋を渡り、さらに200m先の駐車場まで歩くのが実にしんどく。愛車の重量をこれほどしみじみと実感したことはなかったのでした。
でも、懲りずにまた、次のプランを考えている私なのでした。
(=^・・^=)
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