読書体験

最近、読書時間が少ない。といってもネット上の記事を読む時間はかなりあるので、紙の本を読む時間が少なくなっているというに過ぎない。

昔、たくさん本を読んでいた頃は、電車通勤で片道2時間ほどかかって堺市まで通っていた。その間、電車の中で図書館で借りてきた本を読むのである。旅行記などをかなり読んだ。海外に行った経験はないが、かなり現地に行った経験をした気分になったものだ。

読書で得た土地勘や地理的情報などは、不思議と長年経っても忘れることがない。なぜだろう?と不思議に思うわけである。その点、ネット上の情報は蒸発しやすい。また、前によんだブログの続きを読もうと探すと、すでに消されていたりする。

ちょうど体の神経細胞のようで、生死を繰り返しているようだ。WWWをマスクメロンの模様のように例える人がいたが、まさしく世界中に広がったインターネットの情報網はそういう感じだろうと思う。

昔は、何ヶ月もかかって届いていた海外からの手紙が一瞬で手元に届き、返事をまた一瞬で送り返せる。今やっていることは昔の人達が見れば、魔法の国に来たように感じるのではないだろうか。

中古CD市やら古書店をめぐるのが好きだった。今は滅多に行かなくなった。代わりにデスクに座り、古書店のネットワークの中から一瞬で目的の本を探し出す。場合によっては何点もヒットするから、いちいち詳細を読むのが大変だったりする。

昨日、注文したのは、探求書リストに入っていた綿貫益弘著、津軽から江差へ、百合出版、1978である。自転車旅行記である。この人の本を蒐集していて、とうとう見つけたので、買ったのである。

ランドナーは今では絶滅危惧種であるが、この人の本の中に登場する自転車は、ランドナーである。重たいフロントバッグを付けて、西東へとさまよう様は、本当に放浪というにふさわしい。旅情のある文体とともに一度読むと虜になる。

後は、地図で有名な堀淳一さんの地形図に関する著作も好きで愛読している。

いつの頃からか、廃線跡をめぐる旅がブームになったが、私も廃線跡めぐりは好きである。和歌山にも少し、廃線跡があるので、また、探しに行きたいと思う。

今の日本ではもう最後の秘境などという場所はないのかもしれない。そういう秘境は海外に行かないとないかもしれないが、私は、日本という国が好きなので、日本国内旅行だけで十分満足なのであった。

あー、そろそろ、暑さも収まってきたしで、温泉が恋しくなる頃である。
(=^・・^=)

コメント

人気の投稿