春の今頃になると聴きたくなるアルバムがあります。

今年はやけに冷えますね。もう4月がすぐそこまで来ているというのに、いまだ、毛糸のセーターを着込んでいます。部屋に居ても寒いので暖房が欠かせません。外へ出てみると、ひだまりはそれなりに温かいのですが、影に入ると冷えるのなんの!

さて、春の足音を確認するかのように繰り返し、春の今頃の季節になると聴いている愛聴盤があるので今日はご紹介しましょうかね。私の場合、下の二枚がその春の愛聴盤です。

一枚目。Thelonious Monkの"Thelonious Himself"になります。モンクほど、独創的で共演者が戸惑ったジャズマンも居ますまいと思います。あまりに突拍子もなく変則的で従来のジャズ習慣にとらわれない演奏スタイルのため、共演者からはあまり歓迎されなかったのかもしれません。彼の場合は、早熟タイプでして、すでに1947-1952にかけてジャズの名門レーベルであるBlue Noteへ録音された二枚のThelonious Monk Vol.1,2でそのほとんどが彼のオリジナルナンバーを聴けます。基本的に作曲家なんですね。

これらの作品群は、後年の傑作集の元となるわけですが、本格的に名が知れ渡る前にすでに彼の天才の片鱗が聴き取れます。この盤は、録音年が古いため、モノラルですが、味のある演奏集でして、こちらも私の愛聴盤です。

さて、"Thelonious Himself"ですが、彼のピアノスタイルは、基本ソロがいいとよく言われます。書きましたように、あまりの独創的スタイルのため、真に彼の演奏を楽しむには、彼のソロがいいというわけですね。これは当たっているかもしれないな、と思いますが、どっこい、ライブ盤を聴いてみると案外そういうふうでもなく、私は、ライブ盤も十分好きです。このアルバムは、一人しんみりと聴くと精神的にかなり効きます。世間的には、名曲'Round Midnightが入っているというだけで有名ですが、その他にもピアノ・ソロのFunctionalももちろん一級のノリノリ演奏ですし、コルトレーンとの共演作のMonk's Moodも実にいいです。初期に天才の片鱗を伺わせた人ですが、後年にRiversideレーベルに収録された曲は、アレンジが変えられ、かなり洗練されていて、こちらがどっちかというと好きですね。まだ、春の足音は遠いんだけど、ふと見つけた冬の日だまりでじっとひなたぼっこをしているイメージといいましょうか、1曲めのApril in Parisを聴くと、そういう風に好きになりました。

二枚目。Louis Armstrongの"What a wonderful world"です。邦題がこの素晴らしき世界、というやつですね。もちろん、私のお気に入りは、一曲目のタイトル曲、What a wonderful worldです。サッチモの独特のボーカルの素晴らしさをじっくりと味わえますし、寒い冬の季節が終わって、春一番が吹いてきて、急に春めいてきてウキウキしてくるような気分、とでも表現したくなる曲です。全体的にサッチモの優しさがにじみ出ていて、このアルバムを聴くと、気分の落ち込んだ時も回復が早いのでした。私にとってのミュージックサプリといったところですw。

以上、春の今頃になるといつも聴いている愛聴盤でした…。
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