中古部品への想い…。

私は、大の中古品好きです。本やCD、DVDは、言うに及ばず、自転車部品なども中古がないか、まず探しまわります。そして、中古品が見つかると小躍りして喜び、ボタンをポチッっとやるわけですw。

まず、自転車部品のお話ですが、なぜ、中古品が好きなのか?と聞かれると、様々な人の手を通り抜けてきていて、いろんな出会いや、アクシデントに遭遇してきたであろう、それらパーツに想いを馳せると、楽しいからであります。

手元にスギノのプロダイナミックコッタードクランク165mmというのがあります。これは、コッターピンという一種のくさびをクランクと軸の間に打ち込んで固定する、っていう今ではもう絶滅してしまった自転車の部品形態の一つであります。ひょっとすると、倉庫に眠っている昭和の時代の自転車などが出てきたら、まだ付いているかもしれませんね。このプロダイコッタードですが、私が、もう妄想の果てに欲しくて欲しくてたまらなかった部品の一つなんです。当然、製造年の最終年が確か1965年ごろだったと記憶してます。

この手元にあるクランクは1965年製造のクランクということになりますね。なんと!私の誕生年であります。そういったこともひとしお、このクランクに愛着を持つ理由かな、と思います。さて、このコッタードクランクというやつは実に厄介な代物でありまして、取り外しが非常に困難な部品であります。町の自転車やの親父はどうしていたか、というと、なんと、ハンマーでぶっ叩いて、抜き取りをやっていたのです。もっとも、プラハンをまず、ネジ部に当てがい、その上からハンマーで叩くといういわゆるダブルハンマーという方式でやってました。その当時はそういうもんだろー的に別になんとも思わなかったのでありますが、今思うと、精密なBB部のボールレースに傷が付くのは必至。今では当然NGな作業ということになりますな。なんとも昭和ののほほんな空気が伝わってきますな。

話を元に戻すと、このコッタードクランクには、ぶっ叩かれた痕跡が残っているのです。虐待の疑い濃厚なのであります。相当折檻されたとみえて、それは痛々しい凹みとなっております。持ち主もどうしても言うことを利かないこの子に手を焼き、とうとう手を上げてしまったのだ、と思うと優しく、この手でこの子を撫でてやりたくなるのでした。よく耐えたなぁー、お前、偉いぞと…。何人の手をくぐり抜けてきたのか知りませんが、今、とにかく私の秘宝箱に収まり、虎視眈々とスタメン入りを狙っているのであります。今度、また、気が向いたら、愛車TOEIくんにでも付けて、昭和の頃の往年のメイド・イン・ジャパンの心意気を再現したいと思っております。

(=^・・^=)

コメント

人気の投稿