コースを大和街道コースに変更してから、若干帰るまでに時間がかかるようになった。高速で飛ばせる国道と違って、趣のある道である。
沿道のおばさんの笑い声が聞こえる。近所の人との井戸端会議。昔は、私の近所でもこういう日常だったなぁ、と感慨ひとしおである。
その昔、あばら家に暮らしていて、冬になると隙間風が吹き、部屋の電灯の引き紐が揺れ動いていたな。
じっと、布団に入ってそれを眺めていると睡眠術のように眠くなり、やがて寝落ちしていた。
それくらい、今の家とは違い、昔の家は寒かったのである。火鉢などというのもあったし、七輪というのも出してよく干物を炙っていた。
八朔が見事に実っているところを通った。八朔は最近、食べなくなった。皮が硬いので、剥くのが一苦労なのである。少し苦味のあるその味は、独特で風味がよい。これを餅にくるんで八朔大福なる名物をこしらえているのを見たことがある。食べるとなんとも不思議な食感だった。瀬戸内の方の因島だったか。
瀬戸内といい、紀伊半島といい、冬になると北風が吹き荒れ、海が波立って、砂混じりの横殴りの風が吹き荒れて、サイクリストの頬をなぞるのである。
少し路地に入ると、途端に風は止む。干物のの匂いのする通りにはいつも猫がいたな。
ドロップハンドルを板壁にもたせかけて、一枚撮ったりしていた。
また、あの頃の情景を思い出していると、無性に旅に出たくなるのであった。
そう、1月になりゃ、行けるじゃないか!串本町。私の故郷である。
今は、紀伊大島も橋でつながり、自転車でも渡れるようになったので、サイクリングコースは出揃った感がある。
最も、最近はロードバイクの方しか出会わない。のんきにランドナーでぶらぶらしているような輩は、さっぱり見かけなくなった。寂しい限り。
フロントバッグにパンパンにお土産やらなんやらを詰め込んで走ろうかな。(゚∀゚)
八朔大福の話が出たついでに書くと、カフェオレ大福なるものもあったな。あれも実食したが、なかなかに美味であった。また、食いたいと思う。しかし、瀬戸内因島は遠いのであった。
(=^・・^=)
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