多段化に思うこと…。

自転車を趣味にして早30年以上になる。
途中、中断した時期もあったが、趣味としては長く続いている方だと思う。自転車の構造はこの30年でそれほど劇的に変化はない。しかし、細部の規格がずいぶんと変更になった。一番、大きいのは、リアのエンド幅が130mmとなり、スプロケットの枚数が今や11段となったことだ。正直いうと、リアのスプロケットは昔の5段もあれば、ツーリングの場合上等ということになる。

リアが多段となると何が困るかというと、まず、エンド幅が広がってしまうため、上から見るとフレームがガニ股のようになり、格好が悪い。一番影響を受けるのが、BB周辺部のフレームの逃げである。ここをうまくやらないと、クランクがチェンステーに接触してしまう。ツーリングの場合は、小さなインナーを付けることが多いため、一番困ったことになる。勢い、MTBのパーツを組み付けて事なかり、という作戦もあるが、このMTBのクランクも広がったリアエンドの影響をもろに受けていて、大きく湾曲していて見た目もよくない。MTBのクランクをつけて暫く走ってみたが、左膝が痛くなった。

今、リア5段というのを実現し、120mmエンド幅で一台作るかどうか、ということで悩んでいる。これをやると、昔からストックしてある、マファックのレーサーやら、プロダイコッタードクランクやらをふんだんに使って、憧れの枯れたレトロな1台を再現できるか、と思っている。まあ、計画は遠大である。まだ、寿命も後残り数十年はあるだろうし、死ぬまでに思いのこもった1台を完成させる、ってのも悪くない。

もちろん、リアエンド幅を120mmにすると昔のボスフリーを探すのか、と聞かれると思うが、これが、今時のカセット式でうまく5速を実現するパーツが某所より出されており、これを使うといいかと思う。まだ、書くとリアエンド幅を短くすると、リアホィールのオチョコ量を減らすことができ、ホィールのバランスがよくなる。

恐竜が進化の過程で巨大化し過ぎて、結局環境の変化についていけず滅びたというように、自転車も今や、進化がよくない方向に進んでいるように思えてならない。

次に私が、嫌だと思う自転車の進化がSTIレバーである。レースでは逃げを察知されない、画期的な製品として迎えられたこのレバー。ツーリングでいうと、フロントバッグをつけられない。いや、無理に付けることはできるが不細工である。未だに荷物を背中に背負って自転車でツーリングしている人を見かけるが、あれは大層しんどいことである。荷物はやはり自転車自体に付けることが基本かと思う。

まあ、なんだかんだと御託を述べたが、昔のパーツの方が粋で格好いい、と正直思うわけだ。クランクも昔はストレートの形状で格好良かった。細身であるし…。ストロングライトの49Dなんて今でも見ていて惚れ惚れするくらいだ。

さて、計画の青写真は整いつつある。部品箱を覗き込み、残り足りない部品を入手すべく、あちこちオークションやら中古部品屋やらを訪問することになりそうだ。
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