最近の自転車の変遷について

私が、自転車に夢中になっていた高校生の頃は、自転車の流行の先端地はフランス、イタリアなどのヨーロッパであった。ユーレーやサンプレックス、TA、ストロングライトなどなど有名部品はずらりとヨーロッパ産である。また、まだ、この頃は鉄フレーム全盛期であって、高価なオーダーフレームが高嶺の花だった。こうした傾向は雑誌NC誌の影響も大であった。

やがて、バブルが崩壊し、アメリカ産のMTBが登場すると、またたく間に世間はMTBの大ブームとなり、ランドナーのメーカー車は一台、また一台と消えていった。そうこうするうちにフランスのこれらパーツメーカーが廃業もしくは統合されてしまい、消えた。ランドナーの主たるパーツ供給源が亡くなった時点でしばらくランドナーの火は消えてしまったようになった。代わりに中古部品市場が形成され、ネットの普及もあって活発に売り買いされるようになった。

また、このMTB登場後に素材革命が進行し、フレームがアルミからカーボンへと進化した。圧倒的に軽量となったロードバイクが登場し、素人でもすぐに200キロくらいは走りきれるようになった。
私は、いったん自転車を辞めていた時期があって、その間にこうした革命が進行していたわけであるから、戻ってみると何が何だか?という状態である。

また、パーツの新規格など一から調べ直し、再度自転車に夢中になったわけである。巡り巡って、今のロードバイク市場をみると面白い点に気がつく。スピードを競い体力を競いという流れから、アウトドア嗜好に変わってきていて、装備を見るとバイクパッキング術やら、キャリアなどランドナーに近づいているのが面白い。ただ、どの自転車も雨天走行時の事を考えていないのか、泥除けを付けるという発想がない。この辺は90年頃からアメリカ主導の自転車業界になってしまったためか、泥除けの必要性を聞く機会がめったに無い。

泥水を防いでくれる点で泥除けはありがたいのだが、今時の自転車の流行の中では泥除けが流行らないのかもしれない。

しかし、流行りのグラベルロードに泥除けを付けると間違いなくランドナーだ、と思う。(^^)

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