コッターピンのお話…。

今回はコッターピンのお話です。
コッターピンって何?という方への説明をしておくと…。

昔、自転車のクランクにはコッタード式という取り付け方法が主流だったのでした。コッターとは傾斜角度をもった楔のようなネジで、それをクランク横の穴から差し入れて、軸に固定するという方法でした。過去形なのももう今はすっかり使われておらず、JIS規格からも外されているからなのです。

上の写真はそれぞれ、左から9.5mm,9.0mm,7.5mmのコッターピンです。

一番右の細いのは私も見たことありませんでした。たぶん、ヨーロッパかどっかの国の特殊な規格なんだろうな、と思います。

9.5mmと9.0mmは見た目じゃわからないので、それぞれパークツールのゲージの穴にあてがって計測しております。9.5mmは、英国、ドイツ、アジアあたりに多く流通しているとのこと。このへんの自転車ならば、まず間違いなく9.5mmを使うべきでしょう。

9.0mmというのはイタリアとフランスです。この国の古い自転車をレストアするんなら、この9.0mmのコッターピンが必要になりますね。

と言っても私も入手に苦労しましたよ。なにせ絶滅している自転車部品ですから、ebayのオークションで落として、ゲットしました。

次期自転車には、コッタードクランクをつけようと思っているので、日本のプロダイにするか、フランスのソリダにするか、迷いますな。

ま、いずれにしても現物合わせの世界でして、コッターピンを入手しても、次にこれをちょうどいいネジの出具合にもっていくようにコッターを削る作業が待っています。これを擦り合わせというようで、左右ちょうどいい加減に擦り合わせないとクランクの水平が保てません。非常に難しい作業です。一度やったことあるんですが、手で万力に挟んでおいて丁寧に切削していかないとちょっと削りすぎるとアウトでした。もちろん、電動工具は使えません。削りすぎてしまうからです。

ということで、まだまだ32B快走ランドナーは完成にはほど遠い状況であります。
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