シェラックニス仕上げについて

ハンドルバーのほつれ防止などにその昔、フランスの工房では、シェラックニスをバーテープの上からたっぷりと塗り込み、固定していたという。シェラックニスは今でも手に入る天然素材であって、私も興味から真似をして塗ってみたが、乾燥すると吸湿性はなく、これは好みの別れるところだと思う。ただ、シェラックニスは、水には溶けないという不思議な性質を持っていて、アルコールにのみ溶けるという。それで、シェラック樹脂を無水アルコールに溶かしたりして塗るらしい。私の場合は、手っ取り早く市販の溶解済みのシェラックニスを買ってきて、刷毛で塗っている。しかし、仕上がりを見ると自分好みの濃さに仕上げにくいので、本当はシェラック樹脂を買って、それをアルコールに溶かした方がいいのができるみたいだ。

ラックカイガラムシという昆虫が出す樹脂がシェラックニスの原料だという。昆虫と聞くとなんだか気色悪い話であるが、匂いはブランデーのような芳香であり、塗っている最中は部屋中にこのブランデー臭が漂う。思わず酔ってしまいそうになる。

私は、あまり濃い色は好まないので、白のコットンバーテープの上からシェラックニスを4回から5回程度塗って乾燥している。淡いオレンジ色のような色合いになり、この色合いはどんな色のフレームにも合うだろうと気に入っている。

現在所有している自転車のうち、三台がこのシェラックニス仕上げとなっている。バーテープを巻き直すときに難儀するのでは?と聞かれるが、大したとこはない。普通に巻き直せる。

次回、買ってあるシェラック樹脂を無水アルコールに溶かして自分専用のシェラックニスを作ってみようかと思っている。
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