入院中の父もいよいよ寿命かな。

 入院してから一ヶ月以上経った父である。しかし、食欲がなく、ほとんど食事を受けつけていないという状態が続いているようだ。

私は仕事柄大勢の高齢者を見てきているが、明らかにこれは老衰の始まりだろうと考えていいかと思う。

老衰になるともう寿命を全うするまで徐々ににやせ細っていき、やがて臨終の時を迎えるのである。

そう、誰しも皆、いつかは死ぬ。だから、今回の転倒事故も誰も恨んだりもしていないし、自然なことだと思っている。

ただ、運が悪かっただけ。

何かをきっかけに老衰が始まるのである。もう、元には戻らないだろうな、と思う。この分だと年内に寿命が尽きる可能性もあるかと思う。覚悟はしておいたほうがいいだろう。

しかし、病院に入っていれば、家族は一応安心だ。何があっても連絡してくれるし、昼夜を問わずお世話をしてくれるから。

退院が決まってからの方が慌ただしいかもしれない。恐らくだが、もう父は施設入所一択だろうと思っている。移動に車椅子が必須となるかもしれないからだ。

ちょうど私の勤務する施設の空き部屋が一つあって、タイミングが合えば、入れるかもしれない。

ただ、職場の施設に身内を迎え入れるのは複雑な心境だ。周りに気を遣うというのがあるし、反面、毎日会おうと思えば会えるという安心感もある。

先程、デイサービスの8月分の利用料を支払ったところである。

わざわざ取りに来てくれた。

もう元のデイも利用できないのではないかな、と思う。それだけ重篤だと、利用できるサービスも限られてくる。

昼間はともかく夜間の排泄介助が必須となると、どうしても施設しかない。家族にも自分の時間があるし、生活がある。

頑固な父をどう説得するか、今から気が重い私なのである。

(=^・・^=)

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