軽量化と肉抜きの思い出。

その昔、今から30年位前までは、自転車の素材は主に鉄でした。そのままでは非常に重く、周辺パーツを軽量な軽合金に換装するってのが常識でした。徐々に部品も鉄から軽合金に変わってきていて、廉価なパーツ以外はほぼ軽合金のようでした。しかし、そのままではまだ重量も重いということで、さらに軽量化するために各種ボルトやナットを軽合金に変えてみたり、ということをやっていました。

その頃のNC誌にも軽量化の特集が組まれたりして、1gでも軽ければいいみたいな風潮でした。私も相当影響され、軽量化に邁進しました。(*^^*)

ステムの引き上げ棒と臼を軽合金にしてみたり、ボトルなどの取り付けボルトを軽合金にしたり、しかし、最終的にはパーツの加工に走ります。そう削るのです。失敗例をいうと、カンパレコードのWレバーを葬りました。中央にドリルで穴を開け、その周辺をヤスリで削っていくのです。肉抜きという奴ですね。しかし、当然の如く強度が足りません。ある日作動中にポッキリとWレバーは折れました。
(T_T)

凝る人は、もっともっと肉抜きをということでチェンリングの周囲にドリルで穴を開けるドリリングとかやってましたね。今から考えると滑稽です。わずか数グラムの差しかないので、恐らくやったとしても体感は難しいでしょう。それで坂道が楽になるかというとそれほどでもなく、結局自己満足。下手をすると部品を破損してしまいます。ショーモデルなんかではBBラグの裏側をざっくりとえぐった肉抜きを施したものとかもありました。

そうこうするうちに素材が鉄からアルミに移行し、軽量化は本格的になります。それと並行してエアロブームというのもあり、扁平なパーツ群がいろいろ出てきてました。面白かったけど、私はデザインが好きになれませんでした。

2019年の今は、素材はカーボン。ホィールなんかもカーボンで隔世の感があります。重量も6kgという自転車もあり、驚愕ですね。これくらい軽い自転車に乗ってみたい誘惑はあります。ヒルクライムしてどれくらい違うのか体感してみたいです。試乗できるのなら試乗してみたい気がします。しかし、一旦楽を覚えるともう鉄の自転車に戻れなくなりそうな予感がして躊躇します。

ま、今は、バッグにたくさん荷物を詰めてのポタリングや小旅行が主なので、鉄の自転車でいいです。それに各種のフレームの特殊工作を楽しむということもできますし…。

日本の伝統的な東叡車を誇りに思います。
(=^・・^=)

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