コッタード形式の良さを再認識。

 この前に紀の川沿いをポタリングした。この時に乗っていたランドナーはフランス製のsolidaの5ピンコッタードクランクを取り付けている。鉄製であるが、はるばるとフランスからやってきたこのクランクは私がもう今から40年ほど前に買った代物である。非常に思い入れがある部品で、長らく部品箱の中で出番を待っていた。

それが、R120mmエンド幅の自転車を作る計画になって浮上してきたのである。もちろん、このクランクを取り付けるためにわざわざビンテージな仕様にこだわったわけである。

コッタード形式というクランクは今ではほとんど見かけなくなった。しかし、この取り付け方法を思いついた人は賢いと思う。まず、クランクを何度取り付け取り外ししても、チェンラインが動くことがない。これがコッタレスだとだんだんとクランクが内側に食い込んでいってしまい、チェンラインが狂ってくる。テーパー穴が広がってしまうのである。

それにコッタレスは締め込みと取り外しにものすごく力が要る。私など、反対側のクランクをストラップでチェンステーに固定し、そして、コッタレスプーラーを取り付けてモンキーレンチで思いっきりまわしてやっと抜いたりしている。ものすごくしんどい。

圧がかかるネジ山は潰れていることが多い。ボルトはたいてい二回以上取り付け取り外しを行うとだめになった。

ただ、こうしたコッタード形式などの昔のクランクを使う上で再度注意点を書くと、Fメカとの干渉問題がある。今どきの羽の広いFメカを使うと、クランク内側を擦る可能性が高い。だから、Fメカもセットで昔の物を入手しないといけなかったりする。

私の場合は前後ともサンツアーのBLを使用している。リアスプロケットも5段か6段くらいにしないとチェンラインが広がってFメカと干渉したり、クランクと干渉したりするので、昔の規格でないとだめである。

最近はオークションにもコッタードがたまに出てくるが、これまた、固定するためのコッターピンを入手するのが難儀なことで、苦労する。それに軸である。W用、T用とあるが145mm長のものがだいたいトリプル用のようだ。私のは136mmでW用である。

それにしても直線のきれいなデザインが渋い。それに鉄製のためか、異常なほどに細身である。この点が気に入って使っている。私のはフランス規格のクランクなので、コッターピンは珍しい9.0mmである。

このように私の自転車でのお気に入りの一台はフランス、国産混合の無国籍な自転車となっているが、全体のバランスが取れていれば、それでいいと思っている。

コッタードにもひとつだけ欠点があって、それは専用の工具がないとコッターピンを抜き取る際にだめにしてしまうことである。私は、自慢のVAR#07のコッターピンプレスという大型工具を持っていて、後生大事に使っているわけである。

ま、いずれにしても誰か今どきの時代にコッタード形式のクランクを再発してくれないかな、とか密かに思うが、まあ無理でしょうな。

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