サイクリストと健康寿命。

 若い頃からサイクリングが大好きだった。昔は旅情系の雑誌が多く、今と違ってランドナーという車種がメインだったな。ニッカーにベレー帽、アルミボトルにフロントバッグ…。このような出で立ちであちこち出かける輩が多かった。移動手段は輪行が多く、鉄道との関係も濃厚だった。

今は、道路事情もよくなり、自転車自体も驚くほど軽量化されていて、片手でひょいと持ち上がるほどの重量になった。それにつれて、一日に走り切る距離も伸びた。今では100キロは大層な距離ではない。

私はというと、最近はお尻のおできに始まり、気管支炎と散々な目に遭っている。それで、長らく自転車に乗れず、季節はいつの間にか秋になっている。(^^)

もうそろそろ乗ろうじゃないか、と思っている。しかし、介護職のため、連休は滅多になく、自転車旅行からは遠ざかっている。しかし、もうすぐ還暦で、あと10年ほど勤めたら、一応リタイアも視野に入れている。

最近、リタイア後の生活をボォーと想像することが多くなった。今までは変わらず、ずっと自転車であちこち走りに行っているものと思っていたが、ここ数年は身体の不調が目立ち始めて、自信がなくなった。

そう、私はいつまで元気にサイクリングしていられるのだろうか。この疑問が今一番考えていることである。人はいつまでも健康でいられると思ったら間違いだ。事実、私など、仕事柄、数々の高齢者に接してきているが、人それぞれで、老化が一気に来る人もいる。

それこそ、半年前まで元気だったのに、坂道を転げるように老化が始まり、現在は車椅子状態などということも珍しいことではない。

最悪、70歳前後から老化が始まって健康寿命が終わると、それまでたったの5年間ほどしか自転車に乗れない計算になる。毎日のトレーニングだけが、老化を先延ばしできる、と思っているが、それも今ではどうだろう、と怪しく思っている。うちの父などは全く若い頃より、運動習慣がない人である。現在88歳であるが、認知症も少しあるかも知れないが、元気は元気である。ただ、フレイルというのか、体力はまったくない。少し歩くだけでもはぁーはぁー言っている。

しかし、このような父を見ていると全く不摂生で生活していても、長生きはできるものだな、と改めて思っている。

まあ、無理をせず、のんびりペダルを回すことを心がけている。いざ、走り出してみると、廻りはロードバイクで風を切り、颯爽と追い抜いていくのであるが、我、景色など眼中になし、というような具合でがむしゃらにケイデンスやら、平均速度やらにこだわっているような走りだ。しんどかろうに、と思う。

まだ、うちは両親が健在なので、こうして道楽していられるが、両親がどちらか要介護状態になると、一気に介護生活になる。仕事柄、いつもそうした家族と接しているのであるが、実に大変だ。在宅介護の場合は旅行どころではない。なので、私が自由の身となるのは、両親を見送ってからということになり、恐らくだが、70歳以降かな、と思っているのである。

その頃、まだ今のような体力が残っているのかどうか、健康寿命だけは人それぞれなので、わからない。健康ならば、全国走りに行きたいと思うのだが…。

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