なぜか、いつも紀南地方への憧れが強い私。

私は、もともと幼少期を串本町で過ごした。串本町に住んでいたのは小学校の2年生までである。子供用自転車に乗り、町内を走り回っていたな。親戚が多く町内には住んでいて、そこらじゅうを訪ね回っていた。

ある日、親戚の一家といっしょに古座川へ泳ぎに行ったことがあった。その時に毛布をいくつか持っていき、広い河原で洗ったことがあった。その頃は古座川は今ほど道幅が広くなく、狭い林道のような道が延々と川沿いに走っていて、車同士が対向するのもやっとであった。今の道の駅一枚岩付近には、見事な桜並木があって、今頃の時期になるとそれは見事に咲き誇った。それらも今はすべて切られてしまい、奇妙な形の道の駅の建物が建った。

古座川流域は、激変した。R371のバイパス工事が完了し、いくつもの新トンネルが抜かれて本来の古座川沿いの道は打ち捨てられた。私が興味あるのはむしろこちらの旧道の方であって、新道は味気ない。あっという間にトンネルを走り抜けてしまい、肝心の峡谷の素晴らしい風景が台無しである。

この辺は古座川の冷たい水のせいか、冬場は冷える。四季を通じて、古座街道を走ったことがあるが、いつ行っても素晴らしい風景で、魅了されている。

道路脇のあちこちにゴーラと言われる樽のような木の桶が置いてある。最初、何かの信仰の対象かと思ったが、違った。実はあれは、ミツバチの巣である。ミツバチが集めたはちみつを溜めておくための桶なのである。この辺独特の養蜂業らしい。

日置川沿いも素晴らしかった。私が定住したいな、と憧れるのは海、山、川と揃った土地。そういう条件をすべて叶えてくれるのが日置川町だったりする。ここの日置川は清流であり、温泉なども湧いていて非常に魅力的な土地である。都会からは遥かに遠いがそこがまたいい。

日置川河口から遡って将軍川林道を走ったときのこと。途中、市鹿野という集落から入るのであるが、秘境のような山間の中を走り抜けると突然と立派なバイパス道路ができていて唖然とした記憶がある。

ここから将軍川沿いにピークまでたどるコースは林間の清流沿いを行く素晴らしいルートだった。誰一人来ない静寂の世界。大自然を満喫できるとっておきのコースである。

途中、将軍神社というのがあってここで小休止であった。

あの日以来、数年間行っていないが、今も鮮明に覚えているこの辺の土地の感覚を思い出すと、無性に走りに行きたくなるのである。将軍川林道は全線舗装だったので、今度は軽いチューブラーを持っていってもいいだろう、と思う。

あぁ、早くコロナ騒動が治まって欲しい。
(=^・・^=)

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