水場について

 日本は雨が多く降る国であり、世界的にも珍しく生水を飲む習慣がある。最も今では、生水をそのまま飲むのはあまりオススメできない。それでも暑い真夏のさなか、やっとこさで峠を越えていくと、目の前に湧き水を発見したときの喜びは何者にも代えがたい。

夏など、タオルをその湧き水に浸して、それで顔を拭ったり、頭から冷えた湧き水をかぶったりする。ボトルの残り飲料水を捨てて、湧き水に入れ替えて冷えた湧き水を飲む。

私がサイクリングの途中であった印象に残っている湧き水を紹介したい。

まず、下市町の千石橋からちょっと東へ入ったところにある湧き水。名前を吉野川湧水というそうな。ここで自転車仲間と愛車をもたせかけ、長時間休憩して、湧き水を飲みながらなかなか発進しなかったのを思い出す。(・∀・)

この近くには千石荘という料亭旅館があったのであるが、今はなくなっている。吉野界隈にはいい水が多いようだ。洞川にあるゴロゴロ水という名の湧水も超有名。ペットボトルに入れられて売られているようだ。

吉野の方面に行くと黒滝村に着く。この黒滝村に地蔵峠なる峠があるが、そこに地蔵の水という湧水がある。お地蔵さんの前に水場があり、今はトンネルが開通しているので、旧道を通る人は少ないが、旧道を登り切ると、峠にこの水場があってありがたい。真夏でも枯れることなくこんこんと湧き出ている。

天辻峠を越えて、十津川村の風屋というダム湖の辺りに三里山の水として知られる水場がある。樋のようなものが山肌から突き出ていて、そこから勢い良く流れ落ちているのが見える。柄杓を置いてくれていて、誰でも飲めるようになっている。だいぶ前にここを通った際、新宮市までのロングライドだったので、一旦ペットボトルの中身を捨てて、この三里山の水に入れ替えて走った記憶がある。冷えていて気持ちよかった。

水がペットボトルに入れられて名水として売れる時代である。未だに飲める湧き水があちこちに湧き出ていることは非常に貴重でありがたいことだと思う。こうした水源をいつまでも大事に使っていきたいな、と思います。

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