【レポ】周参見〜串本、古座街道自転車旅行
2022.10.17-18 雨〜曇り
予定通り、輪友のF氏といっしょに周参見から古座街道を自転車で走り、滝の拝の民宿やまびこに泊まって、翌朝、串本へ走ってきた。
初日は予報通りの雨。それも夕方にかけて土砂降りとなり、二人共ポンチョを着てのてるてる坊主姿で宿に参上、というありさま。
まず、周参見に車をデポし、そこから行きたかったすさみ食堂へ入店。まっさきにさんま寿司を注文。このうまいのなんの!って。大満足の二人はしばらく店内で自転車談義。すると、列車待ちの乗客が一人来て、さんま寿司をお土産にしたいとのことで、急いでご購入。
私らは、車に戻り、空を眺めてため息混じり。こりゃ、降ってくるな、と…。ポツリ。
見ている間に空が泣き出し、やがて本降りとなる。覚悟を決めて、ポンチョをひっかぶり、走行開始。県道38号はもう慣れた道。風景もすべて私の頭の中にインプット済み。のっけかからの曲利大橋への急坂が効いてくる。足にくる。ポンチョをひっかぶっていると、みるみる内側が蒸れてきて濡れてくる。極めて不快。しかし、まだ、フル装備の雨具に比べれば、下が開いているため、ましである。
それとフロントバッグをすっぽりと覆うってくれるので、ありがたい。着替えを濡らしてしまってはもうアウトだから。
登ったり下ったりでやっとこさで雫の滝へ到着。しかし、流石に今日は雨で滑るしで危険なため、滝壺には降りず、看板近くで記念写真を撮って終わり。また次回。
ここから佐本まで緩やかな上りである。ときどきダウンヒルもある。乗っていけるレベル。
今日は雨で冷えるためか、やたらと尿意を催す。佐本の公衆トイレに駆け込む。相棒ははるか先に行ってしまった。たぶん、この先、七川ダム手前の激坂で殺られていることだろう。
用を済ませて追いかける。ダウンヒルでポンチョがパタパタと波打つ。魔女がほうきに乗って飛んでいるようだ。(゚∀゚)
やがて、佐本深谷に着く。ここから激坂が始まる。有る意味、ピークの獅子目峠より、こちらの上りのほうが足にくる。攣りそうになりながら、とうとう降参。相棒と話をしながら、しょぼ降る雨の中をポクポクと押していく。押し歩くために今日はフラットペダルに換装してきた。断然歩きやすい。自称激坂押し歩き会会長としては満足である。相棒も押し歩きに抵抗はなく、二人して頂上に到着。
トンネルを抜けると一気に七川ダムである。最初の集落に自販機があったので、さっそくぶどうジュースを飲む。相棒は微糖である。
これが火照った身体に染み渡る。うまい!
しばらく二人のてるてる坊主は自転車談義に花が咲き、一向に進まない。さて、そろそろ行くか…。
やがて、今津大橋である。七川はあらゆる方向に道が抜けていて、面白いルートがたくさん取れるのであるが、たいていは工事中であって、通れるルートは数少ない。
私らは本日、滝の拝まで行くため、まだ、これでもやっと全行程の半分来たくらいである。安心はできない。空は相変わらず泣いている。
その後、ダウンヒルをポンチョをパタパタさせながら、道の駅一枚岩に到着。ここでコーヒーを頼む。眼の前に大きなモノリスのような一枚岩がそびえている。ここは特等席。オススメである。今日は平日で客が誰もいない。相棒と二人、コーヒーを所望し、しばし休憩。
相棒、外をチラチラ見ている。どうも挙動不審な人影があるようで、気が気ではない。外へ出て、土砂降りの中、ラックにワイヤー錠でくくりつけ、どうにか、相棒の東叡を守った。
相棒、安心したのか、コーヒを飲み干し、トイレに消える。私も尿意が限界に近いので、勘定もそっちのけで外のトイレに駆け込む。
相棒出てきて、勘定お願い!って店員に言われたでぇーだって。(゚∀゚)
ごめんやでぇー。
相棒にコーヒ代を支払い、今宵の宿へ向かう。
滝の拝へは明神橋をまっすぐであった。しかし、この頃から日暮れてきて、真っ暗になってきた。やばい。
まだ、土砂降りは続く。相棒も無口になってくる。疲労がピークにきているようだ。
先導し、先の分岐で待つ。道の駅滝の拝太郎だとか。あれ、行き止まりか?今宵のやどはすぐそこのはずだがな…。
人に聞くか、と言っても周囲に人影もなし。
LEDライトを光らせ、スマホでグーグルマップを開く。どうにか電波が届いているようだ。
すぐ近くに発見!あー、よかった。
二人して、今宵の宿、やまびこに倒れ込む。若女将が心配して出迎えてくれた。ありがたいことに自転車でこの雨の中をやってくる、ということで、お風呂を先に沸かしてくれていた。
洗濯物を放り込み、お風呂へ向かう。なんと!薪風呂である。木の焼けるいい匂いがしている。昔の農家のような雰囲気で、相棒共々おお喜び。
お風呂の後は料理である。お腹いっぱいになり、二人して乾杯し、翌朝を迎える。
翌朝、かすかに霧がかかり、幻想的な小川の風景である。川底はおろし金のような模様の印象的な滝の拝である。
うなぎの大きな上りがはためていている。もたせかけた二台のランドナーを点検しておく。問題ないようだ。あちこち泥だらけ。また、帰ってからのメンテが思いやられるが、走りきった達成感で至福のひとときである。
朝ご飯をいただき、会計を済ませて、串本へ向かう。なんでも噂によると東京の輪友S氏が勝浦までやってきているのだとか。それで、メッセージを送り、串本駅で落ち合うことになった。初対面であるが、思わぬサプライズができてよかった。それで、当初の予定の大島行きは止め。S氏を特急くろしおに見送り、私らもサイクルトレインで13時4分、車中の人となった。相棒F氏は早くもこくりこくりと夢の中であった…。
以上、激坂押し歩き会会長より。
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