輪行の真実。
和歌山県北部に住んでいる。仕事柄、平日休である。輪行をサイクリストのみなさんはよく利用していると思うが、土日と平日では朝の通勤時間帯などの列車の混み具合がまるで違う。
当然だが、土日は空いている。それで、土日に輪行する人は気づかないかもしれないが、平日サイクリストとしては、輪行が苦痛である。
まず、最寄り駅で出発を始発か、9時以降にずらさないと乗れない。(/_;)
学生やサラリーマンで最寄り駅から和歌山駅あたりまでは超満員。
だから、紀南へ行くときはいつもカーサイ利用となるのである。
この前の紀伊日置駅からのサイクルトレインも混んだ。平日だったため、途中駅から学生がどっと乗ってきて、中にはママチャリをそのまま持ち込む学生がチラホラと居た。
まあ、JRがサイクルトレインを標榜しているのだから、仕方ないといえば仕方ない。なにもサイクルトレインはサイクリストだけの特権ではないから。
しかし、自転車が複数台狭い列車内にあるとなると、座る席がなくなるし、他の乗客も明らかに迷惑顔である。
身の縮こまるような思いで紀伊田辺駅までなんとか乗ったが、もう早々に下車して、そこから自走で南部駅まで走ったのである。ホームには乗り換えを待つ学生がたくさんいたので、もうこれ以上混むのはゴメンだと思った次第。
ま、平日は日常なので、人が大勢乗り降りする。地方都市でさえこれなのだから、首都圏や大阪などの大都市圏では、とうてい、輪行でも厳しいだろうと思う。
この辺が実はサイクリングが一気に普及しない理由ではないか、と最近私は思うのである。
大阪の堺市に住んでいたことがあったが、満足の行くサイクリングコースへ行こうとすると2時間位は輪行のお世話になることになる。都市部を避けて田舎へ行こうとすると自走での苦労をカットする分、輪行になるのである。
しかし、平日の大阪あたりは乗れたもんじゃない、と思う。まず、ベタ混みである。コンパクトにフォーク抜き輪行で袋に収めていても、やはり迷惑になるだろうと思う。恐縮である。
だから、最近はプライベート空間で遠慮なく遠出できるカーサイばかりになるのである。カーサイでも都市部から2時間も高速を飛ばせば、目的地へたどり着ける。おまけに母艦さえデポしておけば、そこまで帰り着くだけで確実に帰れる。
まだある。輪行だと一本の電車で帰れることはまずない。途中駅で乗り換えになる。これがしんどい。跨線橋をまたぐ乗り換えになるとまた、重い輪行袋を持って歩かないといけない。持ち方とかの工夫でも延々歩く距離が長いと嫌になる。
最近はホームにエレベーターが設置されている駅が増えたが、田舎にはない。
最悪はローカル線の列車本数の少なさである。一日に数本しかない!だから、これにサイクリング予定を合わせるのが大変である。
極端に早く切り上げるか、終電近くにするか…。最寄り駅まで帰着できるかどうかの計算も大事だ。
先日の白馬林道下りでのプランでは、この辺を読み誤り、深夜から朝方の帰宅となった。
それも車の助けを借りてなんとか帰宅できたのである。
輪行をしていると途中、パンクなどのアクシデントも命取りになりかねない。目的の列車に乗り遅れると、とんでもない距離を自走する羽目になる。
紀伊半島など僻地に行く場合は重々に情報収集してからでないと痛い目に遭う。
まあ、輪行やサイクルトレインの便利さもあるが、これらがないとなると紀伊半島などは日帰りが無理だ。だから、今はカーサイとサイクルトレインでなんとか日帰りできているのである。
JRには感謝しかない。しかし、もし、この先、廃線となるともう日帰り小旅行は無理だろうな。
一両の電車をシート席、自転車などの大型荷物置き場と分けて設計してくれれば、いいのになぁ、と思う。あくまでも僻地のローカル線での話。もともと乗車人数が少ないのだから、これでもいいのではないか、と思うのである。
そうすれば、もっと多くの人が利用し、自転車などを持ち込めるのではないかな。今の普通の通勤車両にサイクルトレインはちょっと無理もあると思う。2、3人までの自転車持ち込みがせいぜいだろう。
ま、良くも悪くも未来の東南海大地震までのタイムリミットだな、と思う。路線自体が壊滅すれば、もう復旧もないだろうから。
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